目次
概要
ホワイトシリーズ レクタングル 浅型 L シール蓋付 WRA-L、ぬか漬け小町 TK-32。日々の台所仕事における「しまう・保つ・取り出す」の手順が、保存容器の選び方で驚くほど変わります。野田琺瑯 +Gray レクタングル 浅型 シール蓋付 L GRA-Lは、冷蔵庫の棚で迷わず収まり、作り置きの取り回しやすさと見た目の落ち着きを両立する浅型の万能選手。ホワイトシリーズのすっきりとした佇まいは台所全体を明るく整え、同じ浅型Lなら並べた時の統一感が得られます。一方、ぬか漬け小町 TK-32は「保存」より「育てる」に軸足を置いた容器で、日々の混ぜるという所作を受け止める形状と扱いやすさが魅力。つまり、どれが優れているかではなく、台所のリズムに合うかどうか。週の前半に仕込んで後半に食べ切る作り置きなら浅型で広げやすく、匂いの管理や洗いやすさも手間を軽くします。白基調で揃えたいならホワイトシリーズ、落ち着いた雰囲気で印象を引き締めたいなら+Gray。常備菜を視認しやすく平たく保ちたい人には浅型Lがテンポ良く、ぬか床を日々育てたい人にはTK-32の専用性が心強いはず。使い心地の違いが、台所時間のストレスを減らし、続ける工夫へとつながります。次の章では、この「続けやすさ」を左右するポイントを、冷蔵庫内の動線や手入れのしやすさという視点から丁寧に見ていきます。
比較表
| 機種名(固定文言) | 野田琺瑯 +Gray レクタングル 浅型 シール蓋付 L GRA-L | 野田琺瑯 ホワイトシリーズ レクタングル 浅型 L シール蓋付 WRA-L | ぬか漬け小町 TK-32 |
|---|---|---|---|
| 画像 | |||
| 外形寸法 幅 | 290mm | 290mm | 255mm |
| 外形寸法 奥行 | 228mm | 228mm | 160mm |
| 外形寸法 高さ | 57mm | 57mm | 120mm |
| 容量 | 2.4L | 2.4L | 3.2L |
| 本体重量 | 約680g | 約680g | 約930g |
| 包装サイズ 幅 | 294mm | 294mm | 305mm |
| 包装サイズ 奥行 | 233mm | 233mm | 164mm |
| 包装サイズ 高さ | 60mm | 60mm | 123mm |
| 包装重量 | 約790g | 約790g | 約1200g |
| 形状 | 角型(レクタングル浅型) | 角型(レクタングル浅型) | 角型(保存容器) |
| 本体材質 | 琺瑯用鋼板 | 琺瑯用鋼板 | 琺瑯用鋼板 |
| 表面加工 | 琺瑯 | 琺瑯 | 琺瑯 |
| ふた材質 | EVA樹脂 | EVA樹脂 | EVA樹脂 |
| ふた耐熱温度 | 70℃ | 70℃ | |
| ふた耐冷温度 | -30℃ | -30℃ | |
| 直火対応 | 可(空焚き不可) | 可(空焚き不可) | |
| IH対応 | 不可 | 不可 | |
| オーブン対応 | 可 | 可 | |
| 電子レンジ対応 | 不可 | 不可 | |
| 食器洗浄機対応(本体) | 可 | 可 | |
| 食器洗浄機対応(ふた) | 不可 | 不可 | |
| 食器乾燥機対応(本体) | 可 | 可 | |
| 食器乾燥機対応(ふた) | 不可 | 不可 | |
| 原産国 | 日本 | 日本 | 日本 |
| 品番 | GRA-L | WRA-L | TK-32 |
| 同梱物 | シールふた | シールふた | シールふた、水取器 |
| 水取器サイズ | 60×45×55mm | ||
| 水取器重量 | 約75g | ||
| ふた別売品番 | SGA-L | SFA-L | |
| カートン入数 | 12 | 12 | 12 |
比較詳細
最初に手に取って感じたのは、+Gray レクタングル 浅型 Lの佇まいが落ち着いていること。炊事中に視界のノイズが減るせいか、キッチン全体が静かに整う。半透明のスモーキーなシール蓋は中身の気配だけが伝わり、野菜の色やソースの濃淡がほんのり透ける。その控えめな見せ方が、つい重ねて並べたくなる魅力を生んでいる。
ホワイトシリーズ レクタングル 浅型 Lは、潔い白が印象的で、清潔感を強く感じる。冷蔵庫の棚で存在を主張せず、ラベリングもしやすい。使い分けてみると、+Grayは「暮らしに溶け込む道具」、ホワイトは「作業を明快にする道具」という空気感の差が出る。どちらも同じ浅型の利点を持ち、準備した副菜やつけ置きの管理が楽になるが、眺めていて落ち着くのは+Grayだった。
シール蓋の開け閉めはどちらもストレスが少ない。指先で軽く起点を作ると、空気がほどけるように蓋が外れてくれる。密閉の強さは日常使いにちょうど良い塩梅で、過度に固くないのがありがたい。油っぽい料理を入れても匂いが移りにくく、洗い上がりのさっぱり感が続く。日々の手当てのしやすさこそ、長く使う道具の決め手だと実感する。
浅型という形状は、料理の段取りを滑らかにする。下味をつけた肉や魚を平たく並べればムラが出にくいし、蒸し野菜やピクルスの粗熱取りにも相性が良い。保存から盛り付けまで一筆書きのように行けるので、余計な器を挟まなくなる。+Grayの落ち着いた色はそのまま食卓に出しても違和感がなく、器のような顔つきに頼れる。
ホワイトシリーズは撮影や記録の作業とも相性がよかった。色が際立つため、仕込みの工程が視覚的に整理される。冷蔵庫の中での所在を把握しやすく、同型で揃えると秩序が生まれる。自分の習慣では、工程管理にはホワイト、食卓まで運ぶ場面には+Gray、と自然に役割が分かれていった。
ぬか漬け小町 TK-32は、性格がまるで違う。ぬか床を育てる前提の器は、日々の手入れと香りの付き合いが中心になる。混ぜる、ならす、足す、休ませる、といったリズムが生活に溶け込むと、発酵の機嫌が手でわかるようになる。一方、浅型のレクタングルLは「仕込む」「保存する」「出す」をテンポよく繰り返すための道具。両者は優劣ではなく、暮らしの方向性の違いが明瞭だ。
体感としての差は、使用頻度のリズムに表れる。レクタングル浅型Lは一日に何度も手が伸びる。作ったものを休ませる、翌日の支度を進める、食卓へ運ぶ、その往復が心地よい。TK-32は、育てる時間がある日の充足に向いている。時間のかかる楽しみと瞬発的な便利さ、それぞれが違う満足をくれる。
直感的な取り回しも違う。浅型はスペースの使い方がうまく、冷蔵庫の棚やドアポケット近くに水平に収まる。重ねても不安定になりにくく、迷いなく格納できる。ぬか床はある程度のスペースと専用の扱いが必要で、置き場所を決める覚悟が要る。その覚悟が持てるなら、発酵の喜びは代えがたい。
料理の味への影響は、どちらも安心感がある。金属の匂い移りや酸への不安を意識する場面が少なく、繊細な味付けでもスッと受け止めてくれる。浅型で作るレモンのマリネやハーブのオイル漬けは、香りが曇らず澄んだまま残る感覚。ぬか床では塩味と旨味のレイヤーが日ごとに重なる楽しみがあり、野菜がふくよかに変わっていく。
洗うときの気分は、ほんの小さな差が効いてくる。浅型は角の処理が素直で、スポンジが引っかからない。蓋の拭き上げも短時間で済み、次の仕込みへ気持ちがすぐ戻る。ぬか床は手当ての延長線で洗い物が増えにくいものの、手に香りが残るのでケアの流れを作ると快適。その儀式が面倒に感じるか、心地よいと感じるかで向き不向きが分かれる。
食卓での見え方は、+Grayの柔らかさが絶妙だった。木のトレーやリネンのクロスと合わせると、主張しすぎないのに上品に映える。ホワイトは新鮮で軽やか、サラダや彩り野菜の艶を引き立てる。TK-32は器として出すより、台所の隅に鎮座する頼れる相棒という風格。視覚的な満足の種類が違う。
作り置きとの相性は浅型Lが抜群。薄く広げられるため、冷えが速く、味の浸透も均一になりやすい。翌朝、そのまま蓋を外して盛り付ければ、二度手間が減る。忙しい平日に料理の段差をなくすことができて、気持ちの余白が生まれる。そんな「気分の余裕」をくれるのがこの形状だと思う。
季節仕事も試した。春の山菜の下処理、夏のトマトのコンフィ、秋のきのこのマリネ、冬の根菜の甘酢漬け。浅型Lはどれもそつなくこなし、仕込んだものを眺める時間がご褒美になる。TK-32は季節の野菜がぬか床で丸みを帯びるのが嬉しく、時間をかける価値を実感する。四季の流れに寄り添う道具として、両者の楽しみ方は並行線のまま美しい。
蓋の質感は手応えに直結する。+Grayのスモーキートーンは指の感触が落ち着いて、濡れた手でも扱いやすい。ホワイトの蓋は明るく視認性が高いので、残量チェックが一瞬で済む。台所での小さな判断が早くなると、料理のテンポが崩れにくい。こうした微細な差が、結局毎日使いたくなるかどうかを左右する。
耐久の印象は安心寄り。日常の刃物や調理器具が触れても、神経質にならずに使える。色移りの心配をせず、香りの強いスパイスやハーブも気兼ねなく。長く付き合う道具は、信頼の厚みが満足度を育てる。浅型Lを何度も洗って乾かしては仕込む、その繰り返しで愛着が深まっていく。
まとめて使ってみて、体感できる差は確かにある。+Grayは空間になじみ、心のざわつきを抑える。ホワイトは段取りを鮮明にし、行為のキレを良くする。TK-32は暮らしに発酵の呼吸をもたらし、台所に豊かな時間を根付かせる。自分の生活のテンポにどれを足したいか、直感で選べば後悔しない。
もしこれから一つだけ選ぶなら、私は+Gray レクタングル 浅型 Lを台所の中心に迎えたい。使うたびに静けさが戻り、保存から食卓までが一連の流れでつながる。日々の料理に寄り添う余白が生まれ、気持ちが整う。その上で、ホワイトは整頓や写真の記録用に数個、TK-32は季節に一つの楽しみとして別枠で育てる。それぞれの器が暮らしの質を上げてくれる。
道具選びに迷ったとき、スペックや数値よりも、触れた瞬間の納得感を信じたい。蓋を閉める音、冷蔵庫に収まる見え方、洗い終わった指先の軽さ。そうした身体の記憶が、最終的な満足に直結する。+Grayの穏やかな存在は、その記憶を良い方向へ導いてくれる。台所にすっと馴染む相棒を探しているなら、浅型Lは頼れる選択だ。
暮らしは小さな繰り返しでできている。仕込む、休ませる、出す、洗う。その往復が軽やかだと、一日の調子が整う。+Gray レクタングル 浅型 Lは、その往復を滑らかにしてくれる器だった。使うほどに迷いが減り、料理の自由度が広がる。今日の台所に、小さな静けさと確かな手応えを一つ足す。それがこの器を選ぶ理由だと胸を張って言える。
最後に、使い切ったときの気持ちよさに触れておきたい。中身が空になり、軽く洗って乾かすだけで次に向かえる準備が整う。蓋を重ねれば場所を取らず、見た目にも雑然としない。そんな穏やかな整い方が、次の料理へ背中を押してくれる。台所のテンポを整える器として、+Gray レクタングル 浅型 Lは安心しておすすめできる。
まとめ
まず結論から言うと、+Gray レクタングル 浅型 L シール蓋付 GRA-Lが今回の比較では一番心地よかった。琺瑯らしい清潔感と落ち着いたグレーの佇まいがキッチンにすっと溶け込み、浅型ならではの「並べやすさ」と「取り出しやすさ」が毎日のルーティンを軽くする。透け感のある墨色のシール蓋は中身の状態が控えめに伝わって、冷蔵庫の景色が締まるのも好み。ホワイトシリーズと併用できる互換性も使いまわしに効き、Lサイズの外寸W290×D228×H57・容量2.4Lは作り置きの主菜を薄く広げて粗熱を取り、翌朝までに香り移りなくしっとり保つのにちょうどよかった
野田琺瑯
+1
。次点はホワイトシリーズ レクタングル 浅型 L WRA-L。白の清潔感はやはり王道で、同じLサイズ・2.4L・浅型の使い勝手は共通。無彩色の統一は食卓にそのまま出しても嫌味がなく、下ごしらえから保存まで一連の動線が滑らか。+Grayと蓋の互換があるので、手持ちの編成によって見える景色を組み替えられる自由度が高い。個人的には「見せる収納」を意識して、白で面を作りつつグレーを挿して奥行きを出すと整理の達成感が続いた
野田琺瑯
+1
。三番手はぬか漬け小町 TK-32。これは守備範囲が違う“専用機”で、ぬか床1合前後にフィットする冷蔵庫用のぬか漬け容器として、水取り器付きで管理が軽く、低温保管で毎日かき混ぜなくても発酵がゆるやかに進む仕様。日々の副菜を「開けて洗って戻す」の反復に落とし込めるので、ぬか漬けの習慣化には最適。ただし浅型レクタングルと違って汎用保存は得意ではないので、役割分担が肝心。サイズ感はW255×D160×H70・約1.9Lの小型で、ぬか漬け用として冷蔵棚に専用枠を確保すると運用が安定した
野田琺瑯
。ベストチョイスは+Gray GRA-L。汎用保存・下ごしらえ・そのまま食卓の三拍子がまとまり、冷蔵庫の視認性と佇まいの両立、ホワイトシリーズとの互換で編成の自由度が高い。白が好きならWRA-Lを中心に、ぬか漬けを生活に組み込むならTK-32を足す、という住み分けでストレスなく回せる。
引用
https://www.nodahoro.com/items/%e3%80%90new%e3%80%91%ef%bc%8bgray-%e3%83%ac%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%ab%e6%b5%85%e5%9e%8b%ef%bd%8c%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%ab%e8%93%8b%e4%bb%98
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