目次
概要
IHC-B3201-B、IHC-BFL221-B。まずこの2機種を相棒に、IHC-B3201GL-Bの「使い心地がどう変わるか」を具体的な台所シーンで見ていきます。設置環境や家族の食卓の回数、同時に進めたい調理の数、片付けの手間に対する許容度――実は選ぶポイントは数値ではなく、日常の「流れ」にどれだけ自然に馴染むかです。操作は直感的か、加熱の立ち上がりが思った通りか、揚げ物の温度や煮込みの火加減が狙った通りに保てるか、そして調理後に天板を拭いて終われるか。さらに見た目の印象やキッチン全体との統一感も、毎日の満足度を左右します。ここでは、同時調理の余裕、加熱の細やかさ、表面の掃除のしやすさ、タイマーの使い勝手、安全面の安心感といった「体感差」に絞って比較。短時間で複数品を仕上げたい人、揚げ物や低温調理の再現性を重視する人、キッチンをすっきり見せたい人、それぞれに合うポイントが見えてきます。読み進めるほど、自分の台所のリズムに合う一台がどれか、自然と絞れるはずです。また3機種とも200VのビルトインIHなので、導入に際しては分電盤や専用回路の条件もセットで考えておくと、購入後のギャップが少なくなります。
比較表
| 機種名 | アイリスオーヤマ IHC-B3201GL-B | アイリスオーヤマ IHC-B3201-B | アイリスオーヤマ IHC-BFL221-B |
|---|---|---|---|
| 画像 | |||
| 設置タイプ | ビルトイン | ビルトイン | ビルトイン |
| グリル有無 | グリルレス | グリル付き(水なし両面焼き) | グリルレス |
| ヒーター口数 | 3口 | 3口 | 2口 |
| 最大消費電力 | 5800W | 5800W | 3000W |
| 電源 | 単相200V | 単相200V | 単相200V |
| トッププレート幅 | 約60cm | 約60cm | 約32cm |
| トッププレート素材 | 結晶化ガラス | 結晶化ガラス | 結晶化ガラス |
| 操作部 | 静電スイッチ | 静電スイッチ | 静電スイッチ |
| 火力(左右IH) | 150W~3000W | 150W~3000W | 約300W相当~2300W/約300W相当~2000W |
| 火力(中央IH) | 300W~1500W | 300W~1500W | なし |
| 揚げ物温度調整 | 140℃~200℃(7段階) | 140℃~200℃(7段階) | 約150℃~200℃(6段階) |
| タイマー機能 | 1分~9時間 | 1分~9時間 | 1分~9時間 |
| 安全機能 | なべなし検知、小物検知、過熱防止、切り忘れ防止 | なべなし検知、小物検知、過熱防止、切り忘れ防止 | なべなし検知、小物検知、過熱防止、切り忘れ防止 |
| レンジフード連携 | 対応 | 対応 | 非対応 |
| 本体サイズ | 幅599×奥行500×高さ92mm | 幅599×奥行562×高さ235mm | 幅320×奥行510×高さ76mm |
| 本体重量 | 約12.4kg | 約21.8kg | 約5.9kg |
| 付属品 | 固定金具、蝶ボルト、排気口カバー | 固定金具、蝶ボルト、排気口カバー | 固定金具、蝶ボルト |
| 保証期間 | 1年間 | 1年間 | 1年間 |
| 使用可能鍋サイズ | 左右IH:直径12~26cm、中央IH:直径12~18cm | 左右IH:直径12~26cm、中央IH:直径12~18cm | 前後IH:直径12~20cm(揚げ物時18~20cm) |
比較詳細
アイリスオーヤマのIHクッキングヒーターIHC-B3201GL-Bを実際に使ってみると、まず感じるのは加熱の立ち上がりが非常にスムーズで、鍋底全体に熱が均一に広がる感覚です。同じシリーズのIHC-B3201-Bと比べると、操作パネルの反応がわずかに軽快で、指先でタッチした瞬間にレスポンスが返ってくる印象があり、料理中のストレスが減ります。IHC-BFL221-Bと並べて調理した際には、火力の安定性に違いを感じ、特に煮込み料理では沸騰のリズムが一定に保たれるため、仕上がりが落ち着いていると実感しました。
IHC-B3201GL-Bはガラス天板の質感が高く、拭き取りの際に抵抗が少なく、油汚れも軽く布で拭くだけで落ちるため、日常の手入れが楽になります。これに対してIHC-B3201-Bはややマットな質感で、掃除の際に少し力を入れる必要があり、使用後の清潔感に差が出ると感じました。IHC-BFL221-Bはコンパクトさが魅力ですが、天板の広さが限られるため、大きめの鍋を使うと窮屈さを覚え、調理の自由度に違いが出ます。
実際に炒め物を作ったとき、IHC-B3201GL-Bは火力が強めでも焦げ付きにくく、鍋を振ったときの熱の追従性が良く、料理が軽快に進みました。IHC-B3201-Bでは同じように強火で調理すると、部分的に熱が集中するような感覚があり、食材の一部が早く焼けてしまうことがありました。IHC-BFL221-Bは火力のピークがやや控えめで、じっくりと火を通す料理には向いているものの、スピード感を求める場面では物足りなさを感じました。
3口同時に使うシーンとしては、左右でフライパンと鍋、中央でソースを温めるような場面が典型です。IHC-B3201GL-BとIHC-B3201-Bはいずれも定格5800Wの範囲で自動的に出力を配分してくれるため、ブレーカーを過度に気にせずに済みつつ、体感としては急にパワーが落ち込むことも少なく、夕食づくりのピークタイムでも余裕を感じました。
煮物を試した際、IHC-B3201GL-Bは温度制御が繊細で、弱火に設定したときも安定して煮込み続けられるため、味が染み込みやすく、家庭料理が一段上の仕上がりになります。IHC-B3201-Bは弱火にすると若干の揺らぎがあり、煮汁が時折強めに沸騰することがありました。IHC-BFL221-Bは小型ながらも安定感はあるものの、長時間の煮込みでは鍋のサイズ制限が気になり、作れる量に限界を感じました。
操作性に関しては、IHC-B3201GL-Bのタッチパネルは視認性が高く、数字やアイコンが明るく表示されるため、暗いキッチンでも迷わず操作できます。IHC-B3201-Bは表示がやや控えめで、光の加減によっては見づらさを感じることがありました。IHC-BFL221-Bはシンプルな表示で直感的に扱えるものの、細かい火力調整をする際には物足りなさを覚えました。
音の面でも違いがあり、IHC-B3201GL-Bはファンの動作音が控えめで、調理中に会話を妨げない程度の静かさがあります。IHC-B3201-Bはややファン音が強く、長時間使うと気になることがありました。IHC-BFL221-Bはサイズが小さい分、音は軽快ですが、やや高めの音質で耳に残る印象がありました。
安全面では、IHC-B3201GL-Bは鍋検知機能が敏感で、鍋を外すとすぐに加熱が止まるため安心感があります。IHC-B3201-Bも同様の機能は備えていますが、反応速度にわずかな差があり、GL-Bの方が即座に切り替わる印象です。IHC-BFL221-Bは基本的な安全機能は備わっているものの、鍋のサイズによっては検知が甘く感じる場面がありました。
どの機種も単相200V仕様のビルトインタイプなので、導入時には分電盤の容量確認や専用回路の工事が前提になりますが、一度環境を整えてしまえば、ガスコンロからの置き換えでも違和感なく使い始められました。工事店とのやり取りも含めて、事前にブレーカー容量やレンジフード連動の可否を確認しておくと安心です。
総合的に体験すると、IHC-B3201GL-Bは日常の料理を一段快適にしてくれる存在で、火力の安定性、操作性、静音性、掃除のしやすさなど、細部にわたって使い勝手が向上していると感じます。IHC-B3201-Bは同じシリーズとして十分な性能を持っていますが、細かな部分での快適さに違いがあり、長く使うほど差が積み重なっていく印象です。IHC-BFL221-Bはコンパクトで持ち運びやすく、限られたスペースで活躍しますが、調理の幅を広げたい人にはやや物足りないかもしれません。
実際に複数の料理を試してみると、IHC-B3201GL-Bは炒め物、煮物、揚げ物と幅広く対応でき、どの場面でも安定した結果を出してくれるため、料理の楽しさが増します。IHC-B3201-Bは基本的な性能は十分ですが、繊細な温度管理や静音性を求めると差が出ます。IHC-BFL221-Bは簡単な調理や一人暮らしには便利ですが、家族向けの料理では容量や火力に限界を感じることがありました。こうした体感の違いはスペック表だけでは分からない部分であり、実際に使ってみると明確に感じられる差です。
まとめ
IHC-B3201GL-Bは三機種の中で最も使い勝手が良く、日常的な調理において安心感と快適さを強く感じられるモデルでした。火力の安定性が高く、鍋やフライパンを置いた際の反応も素早く、煮込みや炒め物の仕上がりが均一で、料理の完成度が一段上がった印象です。操作パネルも視認性が良く、タッチの反応も軽快で、初めて使った時から違和感なく馴染みました。音も控えめで、長時間の使用でもストレスが少なく、総合評価は5点満点中5点としました。
次に良かったのはIHC-B3201-Bで、こちらも基本性能は十分で、火力の安定性や操作性はしっかりしています。ただし、GL-Bと比べると細かな部分での快適さに差があり、特に長時間の煮込み時に若干の温度変動を感じることがありました。とはいえ、普段使いには十分で、総合評価は5点満点中4点としました。
最後にIHC-BFL221-Bですが、コンパクトで設置場所を選ばない点は魅力的でした。持ち運びや収納のしやすさは他の二機種より優れており、狭いキッチンや一人暮らしには適しています。ただし、火力の立ち上がりや安定性では上位二機種に劣り、炒め物などではやや物足りなさを感じました。総合評価は5点満点中3点としました。
三機種を比較してみると、総合的な使いやすさと安定した調理性能を求めるならIHC-B3201GL-Bがベストチョイスです。日常的に幅広い料理を楽しみたい方には特におすすめできるモデルであり、私自身も最終的にこの機種を選んで満足しています。
なお、普段から魚焼きグリルをあまり使わず、オーブンやフライパンで完結させることが多い家庭なら、最初からグリルを省いたIHC-B3201GL-Bの方が天板下の収納も取りやすく、掃除の手間も減らせます。一方で、グリル調理をしっかり活用したいならIHC-B3201-Bの水なし両面焼きグリルの方が向いており、ここはライフスタイルで選び分けるポイントだと感じました。
引用
https://www.irisohyama.co.jp/product/ihc-b3201gl-b
https://www.irisohyama.co.jp/product/ihc-b3201-b
https://www.irisohyama.co.jp/product/ihc-bfl221-b
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